ランチでの会話

海外勤務慣れしていないうちは、日本人以外の人とランチに行くのって、やはり緊張しますよね?

僕ももちろんそうです。3年も経てば「そうでした」と過去形にしてしまいたいところですが、今でもやはり緊張感ゼロではないです。

でも随分その緊張感はほぐれている気はします。

理由いくつかあると思います。

  • コロナ理由。
  • 自分が緊張しているような素振りを見せると、相手の雰囲気も固くなることを自覚してきた。そう見えないように沈黙を最小限にできるようになってきた。
  • ランチを共にするので、料理の感想を共有できることが大事と意識し、実践できるようになってきた。

まず「コロナ理由」というところから述べていきます。

コロナでいいことはもちろん多くありませんが、会社の人とのランチという意味ではプラスの作用をもたらすことがあります。全員の出勤を求めていない・ローテーションを組んでいる会社の場合だと、いつもランチに一緒に行く特定の相手がいたがコロナ状況ではいないという状況がしばしば発生するのです。そうなるとランチのパートナー選定にシャッフルが起き、これまでに発生のなかった組み合わせでのランチの可能性が出てくるのです。

僕自身も、オフィスに出勤している人が数名しかおらず、この状況だったら席の近いこの人誘ってランチ行くよね?というような形で初めてランチをするケースがいくらかありました。

他にも、コロナ理由でランチ時間をリラックスして楽しめるというのは、「コロナでのStay Home、Work From Homeで、会社の仲間と雑談する機会に飢えていた」「コロナでの特別な状況においての共通の話題がある」といったことがあると思います。「WFHで使う椅子ってどこでどんなの買った?」「運動は何してる?」「外に出ないで家にいる時って何してる?新しいこと何か始めた?」など、どんな相手でも結構いろいろ話せると思うんですよね。

次に、緊張感の話をします。これは海外勤務とか関係ない話です。読んでいただいて共感していただけるなら、人とランチにいっても会話を弾ませられない自覚がある人に読んでもらったり、話して広めてもらえればなあと思っています。

緊張感は「何を話すべきか」と考えすぎることから生まれると思います。そこで沈黙の時間が生まれることは相手も当然望んでいないはずですし、カジュアルな話題から始めてその沈黙の空白時間をどんどん埋めていけることが望ましいはずです。「何を話すべきか」と緊張してしまうような相手がいる場合には、冷静になって考えてみましょう。多くのケースではその人のことをよく知らない、情報を多く持っていないために会話の糸口を探し当てるのに当惑している状況があるはずです。そのような状況で、沈黙の空白時間を埋めることは難しいことでしょうか?いいえ、慣れれば難しくないはずです。相手の情報を持っていない=聞いても構わない、そう考えるべきだと思います。では何を聞くのか?まずは基本情報からでいい、というのは間違いありません。

ランキングをつけるとするなら「今って忙しいんですか?」これがトップにくるかと思います。まあ仕事仲間なので一番話しかけやすい話題ですよね。その後にその仕事内容とか(=what)、関わってる人とか(=who)、納期がタイトかどうかとか(=when)、その仕事内容が変化する条件とか(=where)、その仕事がなぜ大事なのかとか(=why)、5W1Hを頼りに質問をいろいろしていけば、エレベーターホールからランチのお店までの道のりの会話の多くは、自然な仕事の延長に基づく会話でまかなうことができます。ランチに出発するまでの時間はみんな仕事のことを考えていたわけで、全く別のプライベートな話から入るよりは自然で入りやすい話題かと思います。(もちろん相手が仕事以外の話題を振ってきたなら、それに従うのが王道かと思います。)

お店に入って注文を済ませたら、僕は仕事モードは抑えるようにしています。お昼の時間はそもそも休憩時間だし、仕事の話大好き人間のように思われてしまうのも微妙だし、というのがその理由です。ランチ時間を仕事・ビジネスの話ばかりにしてしまう人って、余りその後にその相手の人と頻度高くランチには行かない印象です。なんでしょうね。ランチの場が安らぎにならない印象になるというのは当たっているような気がしています。

では注文のあとは何を話すべきなのか?何を話してもOKなフリートークの時間なわけですが、話題に困って空白時間を作るくらいなら、頼んだ料理の話をするのがいいと思います。「それよく注文するんですか?」「あの店でも同じ料理出してますけど、そこのは食べたことありますか?比べてどうですか?」という質問をするのも一つの方法ですが、自分から「このお店のこの料理、好きなんですよ!」と言ってみて、そこから話題を展開させることを僕自身はおすすめしたいです。「好き」=内面から出る感情表現、というのがポイントです。「いろいろ内面を見せてくれる人」という印象の方が話し相手としてカジュアルな関係になりやすいですし、「好き」という言葉により、このランチの場をポジティブなものとして捉える意思表示に見えるはずで、きっと雰囲気作りにプラスに働くはずです。とはいえ、どういうところが好きか、自分の根本の嗜好性って何か、といった部分について、併せて納得感得られる形で説明できるべきかと思います。(「好きなんですよ!」「そうですか」で終わらせないために)

そして料理が出てきて、少し食べて感想を言う、聞く段階に入ります。日本語スピーカー以外の人がいる場合はここで日本語以外の感想を述べることになります。慣れてないとGood, Nice, Deliciousくらいのレベルの語彙しかでてこないですが、ある程度の単語・表現方法を得ておけば、日本語と同じレベルで感想を言うこともできると思います。逆にそれができないと、ランチ食べにきているのにランチの料理のことが語り合えないという、日本で日本人同士だったらありえない状況が生まれてしまいます。不自然なランチにしないためには、ランチの料理のことを語り合える語彙が必要と考えるのは当然のことと捉えるべきかと思います。

ここからは、料理を食べた感想をどう英語で表現するか、という話題にシフトしていきたいので、別記事として後続で述べたいと思います。ランチでの会話を弾ませるために何を心がけるべきか、というテーマでは、上述の内容で僕なりにまとめられたと思うので、一旦この記事はここで終わりにします。

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